フットケアとは?

フットケアとは?

足指や足裏のタコやウオノメ、巻きこんだ爪や厚くなった爪などの足のトラブルを改善・予防するために、皮膚の厚い部分の除去や適切な爪切りなどを行う足のトラブルの改善・予防ケアです。

日本におけるフットケア

ポドロギー1)やフースフレーゲ2)を日本の環境や法規にアレンジした手法

1)ポドロギー(podologie) 欧州では国家資格のメディカルフットケア
2)フースフレーゲ(fuss pflege) 欧州では民間資格のコスメティックフットケア

アーチ構造のゆがみから足のトラブルを
改善するために、タコ・ウオノメ・足の爪などの
トラブルをケア
(ただし、医療行為に触れない範囲のケアとする)

日本におけるFoot care(フットケア)は、大きく、下記に挙げる「医療」・「予防」・「美容」の分野において行われており、足部に対する様々な手技の総称となっています。

医療:Medical foot care(メディカル フットケア-医療的足の手入れ)
予防:Preventive foot care(プリベンティブ フットケア-予防的足の手入れ)
美容:Cosmetic foot care(コスメティック フットケア-美容的足の手入れ)

フットケアを行うものをFoot care specialist*(フットケアスペシャリスト-足のケア専門家)と呼びます。
*フットケアスペシャリストは、一般社団法人日本トータルフットマネジメント協会の登録商標

図:フットケアスペシャリストが関与する各種フットケア

図1.フットケアスペシャリストが関与する各種フットケア

対象/治療・ケアの種類 主な担当者 主な場所
重症足病変/
Podiatric Medicine
医師(多数の科)
コメディカル
総合病院
軽度~中程度の病変/
Medical Foot care,
Preventive Foot care
医師
・皮膚科
・形成外科
・整形外科
看護師
訪問看護師(医師)
医療フットケアスペシャリスト
総合病院
クリニック
在宅・施設
(訪問診療/看護)
ほぼ健常~軽度トラブル/
Preventive Foot care
Cosmetic Foot care
看護師
介護士
予防フットケアスペシャリスト
美容フットケアスペシャリスト
本人・家族
在宅・施設(出張)
介護施設
フットケアサロン
ネイルサロ
など

フットケアスペシャリストが関与する各種フットケアは、図1に示す通りと考えます。図1左のピラミッドは、下から順に、
Cosmetic Foot care(美容的フットケア) 、Preventive Foot care(予防的フットケア)、Medical Foot care(医療的フットケア)、そしてPodiatric Medicine(足病医学)です。

このうち、フットケアスペシャリストが主力となって関与するのは、図1表に示す通りです。
ほぼ健常~軽度な足のトラブル(主な担当:ネイルケア/フットケアサロンに在籍する美容/予防フットケアスペシャリスト)、そして、軽度から中程度の病変(主な担当:総合病院、もしくはクリニック在籍の医療フットケアスペシャリスト)に対するフットケアです。

引用文献
桜井祐子. フットケアスペシャリストの役割.In: 高山かおる.足育学.第1版.東京:全日本出版社;2019.

各分野におけるフットケアスペシャリストについて

写真:フットケアスペシャリスト
美容フットケアスペシャリスト

美容フットケアスペシャリストは、足病変のない足に対して、足浴、ネイルケア(ファイリング、甘皮ケア)、ネイルアート、角質ケア(足底・かかと削り)を行い、見た目の美しさを重視したケアを行います。目的は、常に美しく魅せる足を作り上げることです。

予防フットケアスペシャリスト

予防フットケアスペシャリストは、足に病変のない足に対して、足浴、ネイルケア(カット、甘皮ケア、爪甲削り、ファイリング)、ネイルクリーニング(爪溝そうじ)、巻き爪補整、角質ケア(タコ・かかと・ウオノメ削り)を行うだけではなく、トラブルの原因を追求し、再発予防のためのアドバイスを行います。足を清潔に保つことの重要性、正しいセルフケア法、足に合った靴選びや履き方、理想的な歩行、アーチ構造を改善するためのインソールの提案など、足部のトラブルを未然に防ぐために総合的に足の評価をします。

医療フットケアスペシャリスト

医療フットケアスペシャリストは、軽度~中程度の病変に対して、医療機関内で医師の指示のもと、足浴、ネイルケア(カット、爪甲削り、ファイリング)、ネイルクリーニング(爪溝そうじ)、角質ケア(胼胝・鶏眼削り)を行うだけではなく、足病変のリスクがある足に対して、足潰瘍の原因となり得る靴擦れや熱傷などを早期発見し、適切なケアや患者教育を行います。足潰瘍の治療を要する場合は、適切な診療科受診の遂行をし、医師やコメディカルの介入による治療との連携が必要となります。

足の専門校SCHOOL OF PEDIは、角質ケア、ネイルケア、巻き爪ケア、リフレクソロジー、インソール、足部テーピング、靴、ウォーキング、筋力トレーニングを「トータルフットケア」と定義し、上記予防フットケアスペシャリスト、そして医療フットケアスペシャリストの養成を行う足の専門校です。

1人でも多くの方が生涯自分の足で元気に歩いてほしい
そんな思いで作られた資格です

写真:足

フットケアスペシャリストとは、一般社団法人日本トータルフットマネジメント協会(JTFA)が認定をする資格です。
健康で美しい足を保つためのフットケアを行う「足のケア専門家」のことを言います。
子供から高齢者の足のケアまで行うことができる資格です。
フットケアスペシャリストという資格は以下の目的があります。

  • タコ・うおのめなどの厚く硬くなった皮膚、変形して巻いた爪や分厚い爪など足の痛みや不調で悩んでいる方に適切なケアやアドバイスすること。
  • トラブルが重症化することなく、生涯自分の足で元気で快適に歩けるよう健康寿命促進をすること。

資格取得後には幅広い現場で活躍できます

写真:フットケア

フットケアスペシャリストの資格取得後の進路は様々です。フットケアサロン(足のケア専門店)に勤めたり、自ら開業する方が多いです。
しかし、最近では高齢者の足のケアのために、介護施設などに出張ケアをしたり、医療機関内でフットケアをされる方もいらっしゃいます。
また、エステサロンやネイルサロンで働いている方が、本格的な足のケアもメニューに追加したいということで学びに来られるケースや看護師が職場でフットケアができるようになるために通学されるケースもあります。